タワーマンションは何階がベスト?低層・中層・高層階の住み心地と安全性
1階〜40階と、階層の多いタワーマンション。
タワーマンションに住むなら、何階がベストなのか気になりますよね。
やはり「タワー」というだけあって、高層階に価値があるのか。
価格や住み心地を考えたら、中層階がバランスが良いのか。
実際の住み心地や災害時の安全性を考えたら、低層階が安心なのか。
そこで、タワーマンションの
・住み心地
・安全性
を、低層階・中層階・高層階別に比較しました。
タワーマンションの購入や賃貸を検討されている方は、ぜひお部屋選びの参考にしてください。
タワーマンションの低層階・中層階・高層階って何階のこと?
タワーマンションに限らず、建物の「低層階」「中層階」「高層階」に、何階〜何階などの明確な定義はありません。
階層の分け方は、その建物全体が何階建てかによって変わります。
例えば10階建てのマンションなら、低層階は1〜3階・中層階は4〜7階・高層階は8〜10階となるでしょう。
30階建てのマンションなら、低層階は1〜10階・中層階は11〜20階・高層階は21〜30階と分けられるのが一般的です。
またタワーマンションは30〜40階建てが多く、階層別に下記のような物件が多いのが特徴です。
・低層階(1〜10階):店舗、ワンルームや2LDKなど価格帯が低めの物件
・中層階(11〜20階):3LDKファミリー向けなど中間価格帯の物件
・高層階(21〜30階):価格帯が高めの物件
・超高層階(31階以上):プレミアム物件
タワーマンション低層階(1〜10階)の住み心地や安全性は?
高層階からの眺望がメリットに思えるタワーマンション。
そんな中、意外に人気を集めるのがタワーマンションの低層階です。
タワーマンションの低層階に住むメリット・デメリットを、「住み心地」「安全性」の観点からまとめました。
低層階の住み心地
○エレベーターだけでなく階段も使えるので、外に出るのが楽
○窓が開けられる
○分譲価格や住んでからの固定費も、高層階に比べて安い
△眺望が悪い場合がある
×マンション内格差が気になる(高層階住民に引目を感じる)
低層階の安全性
○災害時にすぐマンション外に避難できる
○地震の時の建物揺れが少ない
△窓からの空き巣被害に遭うリスクが高層階より高い
×海や川が近い場合、津波や浸水リスクがある
低層階がおすすめなのはこんな人
・眺望にこだわらない
・価格や固定費など、支出をなるべく抑えたい
・窓を開けたい
・高所恐怖症
・乗り物酔いしやすい
・気候や気圧の変化で体調を崩しやすい
高層階からの眺望にこだわらないのであれば、低層階の方が実は住みやすいポイントが多いんです。
海に面したエリアなどでは、低層階でも目の前が開けていて、眺望が良い部屋もあります。
また高層階のように強風の心配が少ないので、部屋の窓を開けて心地よい風を感じることもできます。
同じ広さの間取りでも、高層階に比べて分譲価格や賃貸価格(家賃)が安いのもメリット。
修繕積立金や固定資産税などの支出も少なくてすみます。
また、高層階は地震だけでなく強風時でも揺れやすいのが特徴です。
30〜40階になると高さは地上100m以上になるため、気圧も多少低くなります。
高所恐怖症や乗り物酔いなど揺れに弱い人、気候や気圧の変化に弱い人は、高層階に住むと慢性的に体調を崩すリスクもあります。
タワーマンションの魅力は眺望だけでなく、セキュリティの高さ・頑丈な構造・便利な共用施設の豊富さにもあります。
小さい子供がいる家庭などは、ちょっとした買い物や公園などに出やすい低層階の方が、何かと便利なことも多いでしょう。
現実的な住み心地を重視するなら、タワーマンションの低層階がおすすめです。
タワーマンション中層階(10〜20階)の住み心地や安全性は?
眺望もそこそこ良く、いざとなれば階段も使える程よい高さで、バランスが良いのが中層階です。
マンションの中間価格帯の物件が多いのも、この階層。
タワーマンションの中層階に住むメリット・デメリットを、「住み心地」「安全性」の観点からまとめました。
中層階の住み心地
○高層階の眺望の良さと、低層階の住み心地の良さの、いいとこ取り
△いざとなれば、外に出るために階段も使える
中層階の安全性
○津波や浸水リスクが低い
○窓からの空き巣被害に遭うリスクが低い
△高層階に比べると、地震の時の建物揺れが少ない
△窓からの空き巣被害に遭うリスクが高層階より高い
中層階がおすすめなのはこんな人
・眺望にはそれなりにこだわりたい
・価格や固定費など、支出もある程度おさえたい
・外への出やすさなど、住み心地も重視したい
中層階といっても、タワーマンションの10〜20階となれば、かなりの高層です。
摩天楼から見下ろす夜景…とまではいかなくても、遠景が楽しめる高さとしては十分でしょう。
災害時など万一のときも、20階ぐらいまでなら階段での上り下りが不可能ではないので安心です。
また中層階は、3LDKなどの間取りでマンションの中間価格帯の物件も多いので、ファミリーにもおすすめの階層です。
眺望・価格・住み心地などのメリットをバランスよくとりたいなら、中階層がおすすめです。
タワーマンション高層階(21階以上)の住み心地や安全性は?
タワーマンションに住むなら何階がいいか?
そんなアンケートをとったところ、「20階以上に住んでみたい」と答えた人が約半数にのぼったというデータがあります。(※)
それぐらい、タワーマンションでは20階以上の高層階への憧れが強いものです。
タワーマンションの高層階に住むメリット・デメリットを、「住み心地」「安全性」の観点からまとめました。
(※)athome「何階に住みたい?タワーマンション人気階数ランキング(首都圏)
高層階の住み心地
○眺望が良い
○マンション内格差が気にならない(他住民に引目を感じない)
×外に出るにはエレベーター使用が必須
×窓が開けられない
×分譲価格や住んでからの固定費が高い
高層階の安全性
○津波や浸水リスクが低い
○空き巣被害に遭うリスクが低い
△災害時にすぐマンション外に避難できない場合がある
×地震や強風時の建物揺れが大きい
×高所による気圧変化で体調を崩すことがある
高層階がおすすめなのはこんな人
・高層階からの眺望を最重視したい
・タワーマンション居住のステータスを重視したい
・価格や固定費などの支出はあまり気にならない
・住み心地はあまり重視しない
なんといってもタワーマンションのメリットである眺望を存分に楽しみたいなら、高層階がおすすめです。
高層階の物件価格はもちろん高め、億を超えるケタ違いも珍しくありません。
しかし、高級物件であることがタワーマンションに住むステータスでもあります。
また高層階だと階段で外に出ることが難しくなるため、災害時の避難経路が心配になる人もいるかもしれません。
しかし高層マンションには、非常電源で動く非常用エレベーターの設置が義務付けられているため、万一の停電時でも安心です。
さらに30階以上のマンションには、屋上にヘリポートの設置義務があるため、災害時の避難経路も確保されています。
ただし、窓が開けられない・マンションの外に出にくいなど、住み心地は低・中層階に比べると劣ります。
また価格や固定費などの支出も大きくなります。
しかしタワーマンションの醍醐味である眺望やステータスを存分に味わうなら、高層階がおすすめです。
まとめ
タワーマンションに住むなら、何階がベストなのか?
タワーマンションの低層階・中層階・高層階それぞれの住み心地と安全性を比べました。
・眺望やステータスは望めないが、支出がおさえられて住み心地の良い低層階
・支出、眺望、住み心地など全てにバランスのとれた中層階
・支出が高く住み心地は良くないが、眺望とステータスが最高の高層階
比べてわかったのは、それぞれの階層にメリット・デメリットがあること。
家族構成、予算、ライフスタイル、価値観。
ご自身の暮らしにおいて何を重視するかによって、ベストな階層は変わってきます。
お部屋選びの際は、ぜひご自身の人生観や価値観にまで深く目を向けてみて、ベストな階層を選択してくださいね。
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