タワーマンション最上階にはデメリットも多い?値段・間取り・住む人の傾向まで徹底解説
タワーマンションは住むだけでステータスになる、と人は言います。
その中でも最上階というのは、格別なものがあるのではないでしょうか。
上にはもう空だけ。
目の前に遮るものは何もないという開放感。
最上階は値段も他の階数に比べると高く、間取りも「メゾネット」や「角部屋」などの特別仕様が多くなっています。
特権階級の象徴のようなタワーマンション最上階ですが、実はデメリットも多いんです。
そこで、タワーマンション最上階の
・2つのメリット
・3つのデメリット
を徹底解説。
また実際にタワーマンションの最上階から撮影された、圧巻の景色動画もご紹介します。
地上60階からの景色を楽しみつつ、
・タワーマンション最上階の分譲価格や、賃貸の家賃
・タワーマンション最上階に多い間取り
・タワーマンション最上階に住む人たちの傾向
まで気になる事柄を見ていきましょう。
タワーマンション最上階は何階まである?60階の景色を動画で体感!
タワーマンションとは一般的に「20階建て(地上約60m)」以上の建物を指します。
しかし全国には、「50階建て(地上約200m)」以上の超高層タワーマンションも多く存在。
全国にあるタワーマンションのうち、最上階の階数や、建物の地上高が高いTOP3は以下の通り。(2020年現在)
■「ザ・キタハマ」(大阪市中央区)… 最上階54階・地上209.35m
■「ザ・パークハウス西新宿タワー60」(東京都新宿区)… 最上階60階・地上208.97m
■「パークシティ武蔵小杉ミッドスカイタワー」(神奈川県川崎市)… 最上階59階・地上203.5m
このうち「ザ・パークハウス西新宿タワー60」最上階60階の、実際の景色を体感できる動画がこちら。
思わず空に吸い込まれそうな圧巻の眺望に、動画越しでも足がすくみそうですよね。
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タワーマンション最上階の2つのメリット
タワーマンションの最上階には、最上階ゆえの2つのメリットがあります。
1.特別な景色と満足感
2.資産価値が高い
いずれも暮らしの上ではなく、付加価値に関するメリットです。
ここからは、タワーマンション最上階の2つのメリットについて詳しく見ていきます。
■最上階のメリット1.特別な景色と満足感
- 東京ツインパークスからの眺望
そのマンションの中で一番高い位置から景色を眺められること。
上に誰もいないということ。
・夏の花火が特等席で見られる
・階上の騒音に悩まされない
といった、目や耳にわかりやすいメリットだけではなく。
自分はここまで来れるようになったんだ、という
・満足感や達成感
が最上階に住む人を包むのかもしれません。
またタワーマンションの最上階ともなれば、外から部屋の中をみられる心配がほとんどありません。
部屋の中で、どんな格好でくつろいでいようとも安心…という特殊なメリットの意見も聞こえます(笑)
■最上階のメリット2.資産価値が高い
タワーマンションの最上階は、資産価値が非常に高いです。
買うときは分譲価格が億を超え、賃貸の場合は家賃が1ヶ月100万円を超えることも珍しくありません。
「タワーマンション」というだけでも高級感や高いステータスといった付加価値がつきますが。
さらに「最上階」というプレミアがつくので、売るときも値段が下がりにくい傾向にあります。
タワーマンションの最上階物件は、居住用ではなく、投資用に不動産投資家が購入するケースも多いです。
タワーマンション最上階の4つのデメリット
タワーマンション最上階には、暮らすうえではデメリットが多いんです。
ここからは、タワーマンションの最上階の4つのデメリット
1.エレベーターの待ち時間が長い
2.日差しの影響が強い
3.部屋から外の空気を感じにくい
4.健康や子供の学力への悪影響が懸念される
について詳しく見ていきます。
■最上階のデメリット1.エレベーターの待ち時間が長い
タワーマンションの最上階に限らず、高層階に住んでいる場合は、エレベーターの待ち時間が長くなります。
特に朝晩の通勤・通学時間帯は、エレベーターも混雑ラッシュ。
上層階であればあるほど、エレベーターが途中階で止まる回数も多くなり、エントランスにたどり着くまでには時間がかかります。
仮に駅から近いタワーマンションだとしても、家を出る時間は、エレベーターの待ち時間もプラスアルファで考慮しなくてはなりません。
もしエレベーターに乗っている途中で忘れ物に気づいたら…トイレに行きたくなったら…など、考えたくもないですね。
低層階であれば階段を使うこともできますが、地上20階以上ともなるとエレベーター利用が必須。
もちろんタワーマンションにはこうした事情を考慮して、エレベーターが高層階専用・低層階専用に分かれていたり。
エレベーターの設置台数を通常基準より多くしているマンションもあります。
しかしこうしたエレベーターの待ち時間が日常になるので、休みの日は出不精になってしまうという人も多いのだとか。
■最上階のデメリット2.日差しの影響が強い
タワーマンションの最上階は、上にも周りにも遮るものが少ないため、日差しの影響を強く受けます。
冬でも日中は暖房に頼らなくていいほど暖かい、という意見があるくらい。
逆に夏だと、部屋の向きにもよりますが、5月くらいから暑くてエアコンが欠かせないという部屋も。
タワーマンション最上階の部屋に降り注ぐ紫外線量も、低層階と比べると多いでしょう。
■最上階のデメリット3.部屋から外の空気を感じにくい
タワーマンションの最上階は、地上100〜200mにも及びます。
風の影響も強く、小石や洗濯バサミのような小物でも地上に落ちたら大惨事です。
そのため最上階の部屋の窓は、FIX窓といって締め切りか、上部が僅かに開けられる程度のつくりになっています。
バルコニーも設けられていないことが多く、洗濯物を外に干すことが禁止されている場合が多いです。
安全の観点から、部屋が外気から遮断された設計になっています。
たとえば朝起きて、窓を開けて部屋の空気を入れ替えたり。
お天気の良い日に、おひさまの下で洗濯物やシーツを干したり。
バルコニーで家庭菜園を楽しんだり。
そうしたナチュラルな暮らしは、タワーマンションの最上階では叶わなくなります。
■最上階のデメリット4.健康や子供の学力への悪影響が懸念される
地上から遥か高く、さらに外気に触れにくい暮らしを続けることで、健康や子育てに及ぼす影響も懸念されています。
たとえばタワーマンションの高層階に住む人の中には、まれに原因不明のめまいや頭痛に悩まされる人もいます。
地上とのわずかな気圧の変化などを敏感に感じ取ってしまうことが、体調不良の原因ともいわれています。
乗り物酔いなどをしやすい人は、タワーマンションの最上階での暮らしには気をつけた方が良いでしょう。
またタワーマンションの高層階に住む子供は、学力が伸び悩むという説もあります。
原因とされているのは、タワーマンション最上階の、外気に触れにくい生活環境です。
室温などが常に一定に保たれた環境で生活している子供は、五感を刺激したり想像力を膨らませる機会が減ってしまいます。
すると子供の学びのスイッチが入りにくくなり、学力の伸び悩みにつながるという説です。
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いずれも明確な根拠やデータがあるわけではありませんが、タワーマンションの最上階は、ナチュラルな暮らしには向いていません。
都心の夜景や、モダンでスタイリッシュな建物、便利な施設を楽しむ、都会的な暮らしに向いています。
自然や季節を感じながら生活したい、子供を自然の中でのびのび育てたい、という人にはタワーマンションの最上階はおすすめしません。
タワーマンション最上階の値段は?分譲価格と賃貸の家賃
タワーマンション最上階の値段は、一体いくらぐらいになるのでしょうか?
弊社(株)スリーワイズエステートは、東京都内を中心としたタワーマンションを専門に扱う不動産会社です。
約2,000件の弊社取扱物件の中から、タワーマンション最上階の「分譲価格」と「賃貸の家賃」を調べました。(2020年10月現在)
■タワーマンション最上階の分譲価格は1〜4億円
タワーマンション最上階の分譲価格は、中古でも1億円を超える物件がほとんどです。
立地・広さ・築年数によっては、3〜4億円近い価格の最上階物件も多いです。
(※マンション名をクリックすると、詳しい物件情報がご覧になれます)
■東京ツインパークス ライトウィング/47F/47,000万円/1LDK・168.23㎡
■グローバルフロントタワー/34F/28,990万/3LDK・120.11㎡
■グローバルフロントタワー/34F/15,200万円/3LDK・85.47㎡
■シティタワーズ豊洲ザ・ツイン/47〜48F/22,800万円/2LDK・125.95㎡
■Wコンフォートタワーズ イースト/53〜54F/16,800万円/3SLDK・142.84㎡
■タワーマンション最上階の賃貸家賃は30〜100万円
タワーマンション最上階を賃貸で借りる場合は、家賃は安くても30万円以上。
最上階付近でも、高ければ100万円以上の物件もあります。
(※マンション名をクリックすると、詳しい物件情報がご覧になれます)
■グローバルフロントタワー/34F/賃料75万円/2LDK・114.46㎡
■パークコート麻布十番/35F(※最上階36F)/賃料120万円/2LDK・117.71㎡
■勝どき・ザ・タワー/51F(※最上階54F)/賃料33万円/2LDK・72.85㎡
■Wコンフォートタワーズ/53F(※最上階54F)/賃料31万円/2LDK・107.12㎡
タワーマンション最上階の間取りは「メゾネット」「角部屋」が多い
タワーマンション最上階は、間取りも特別仕様になっていることが多いです。
特徴的なのは、
・メゾネット
・角部屋
です。
■贅沢なメゾネット
メゾネットタイプは、マンション内で2つの階にわたって専有部分がある部屋です。
マンションでは珍しく部屋内に階段があり、2階建てになっています。
最上階でしかもメゾネットとなれば、最上階とその下の階を専有することになり、非常に贅沢な間取りといえます。
■眺望のよい角部屋
タワーマンション最上階は、メリットの眺望を最大限活かすため、角部屋になっていることも多いです。
リビングの角一面が大きな窓になっていれば、まさにパノラマビューを楽しめます。
建物のデザインに合わせて、角が曲線を描くアール調になっている部屋も高級感があります。
タワーマンション最上階に住む人は、年収高めの職業
分譲価格は中古でも1億円以上、家賃は安くても月30万円以上。
そんなタワーマンション最上階に住む人は、一体どんな職業に就いているのでしょうか?
一概には言えませんが、タワーマンションの最上階に住む人に多い職業は
・芸能人
・医師や弁護士
・金融・保険関係の会社員
・IT関係の会社員
などです。
いずれも、一般的に年収が高いと言われる職業です。
芸能人などは、セキュリティが高くプライバシーが守られるタワーマンション最上階は最適かもしれませんね。
まとめ
タワーマンションの最上階は、景色・満足感といった付加価値にメリットがあります。
一方、暮らすには不便なデメリットが多いことがわかりました。
また分譲価格や家賃は高額ですが、間取りはメゾネットや角部屋など特別な仕様になっています。
タワーマンションの中でも、最も高級で特別感ある仕様になっている最上階には、やはり芸能人や医師など年収の高い人が住む傾向にあるようです。
最高の眺望と、高い資産価値に重きを置くなら、タワーマンション最上階はまさに最良の物件。
ぜひお気に入りのタワーマンション物件を見つけてください。
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