タワーマンションで地震保険に加入すべきどうかメリットデメリットを挙げて検証!
タワーマンションに住むとなった時、まず火災保険に入る方は多いかと思いますが、地震保険に入ろうと即決する人は意外と少ないかもしれません。
しかし3.11の東日本大震災、2016年の熊本地震を経験したことで地震保険への関心が高待っています。
そこでタワーマンションの地震保険について簡単に解説したいと思います。
地震保険とは
地震保険とは地震が発生したことで起こる火災等の損害を補償してくれる保険です。保障内容としては住居用の建物と家財の4段階の損害度合い(全損・大半損・小半損・一部損)に応じて、地震保険から100%・60%・30%・5%と支払われます。
ちなみに火災保険だけだと、地震が原因で発生した火災による損害は支払い対象外となるので注意が必要となります。また地震保険だけでは加入できず、火災保険とセットで加入しなくてはなりません。
契約金は火災保険の30%~50%となっています。
一戸建てとタワーマンションにおける地震保険の違いとは
同じ地震保険でも一戸建てと賃貸であるタワーマンションでは違いがあります。タワーマンションの場合、分譲賃貸である為保険をかけられる場所は専有部と共有部に分けられます。
専有部はご自身の部屋、共有部は階段やエレベーターなど他の居住者と共有している場所をさしています。
その特性上、専有部はご自身で地震保険をかけることが可能ですが、共有部においては自分以外の住民と管理組合に了解を得る必要があります。
加入するメリット
地震保険に加入することで得られるメリットについて先に紹介します。
・地震保険がおりた場合当面の生活費になる
地震保険は火災保険の上限が30%から50%までときまっております。つまり保険がおりたとしても最大で火災保険の半分しかもらえません。
そうなると金額的にマンションの建て直しが実質難しいことを考えると、大多数の人が当面の生活費として利用すると考えられます。
しかしそれでも有るのと無いのとでは違うのでこれは大きなメリットとなります。
・地震が原因で発生した火災も対象
火災保険だけですと地震が原因で発生した火災は対象外となってしまいます。ここを見逃すといざという時に泣きを見ることに。
実際、阪神淡路大震災でも地震保険に入らなかったが為に、火災被害に対する保険がおりなかったということで保険社相手に裁判をおこした人がいたようです。
加入するデメリット
・インフラ優先で建て直しに時間が掛かる
もし仮に大震災がおこり耐震性の高いタワーマンションが全壊という状態になったとすれば、周囲の被害は甚大です。
そうなるとまずはライフラインである、ガス、電気、水道といったインフラの普及が最優先となります。たとえ地震保険がおりたとしてもすぐに部屋の建て直しとはいかないのです。
・管理組合の意見を統一するのは難しい
仮に立て直せたとしても共有部であるエレベーター、階段が使えない状態ですと生活はできません。
専有部のみが地震の被害を受けるなんて奇跡的な事は起こらない。ではその肝心の共有部の地震保険に関する事柄は管理組合や住民達の同意が必要なのは先に述べたとおり。
共有部の地震保険がおりたとしても、それで修繕費用として足りるわけでもありませんし、住民の中には非常時であるため当面の生活費に充てたいという人がでてきます。
例えマンションを再建して住みたいとあなたが考えたとしても、自分の一存では決めることができないのです。
支払いの上限がある
地震の被害状況によっては地震保険の支払いの上限があり、全体の被害額が莫大な費用になると政府などでもカバーする事ができないです。
損保ジャパン日本興亜の情報では建物の上限額が5000万円で家財では、1000万円となっています。一度の地震で支払われる保険金の上限総額は、6兆2千億円となっていて現在まではその上限を超えたことはまだありません。
最後に
地震保険の一般的に言われているメリット・デメリットを中心にまとめてみました。いろんな考えがあるかと思いますが個人的には地震保険に入ることをおすすめしたいです。
やはり地震大国に住んでいる以上、たとえ耐震性が上がった新築マンションに住んでいたとしても安心できません。住まいを建て直すことができなくても、被災直後ならお金は当然必要になってきます。
ちなみに年間にかかる保険料ですが、地域と構造で決まります。東京都のタワーマンションですと地震保険料1000万円にたいし年間に掛かる保険料は2万2500円。
これを安いと考えるか高いと考えるかはあなた次第です。地震保険に入るかどうか迷っている方は検討してみてはいかがでしょうか。